2011年2月20日日曜日

沢底の福寿草

寒く厳しい冬が終わりを告げる花のシーズンがやってきた。
青く冷たい雪や氷、南アルプスの積雪のイメージから日射しの暖かさを目に感じさせるシーズンだ。
辰野町の沢底地区、福寿草祭りを来週に控え少し早いとは思いつつ出かけてみた。既に歩道には案内看板が設置され、我々と同世代の夫婦連れが歩いていた。
南向きの法面に多くの福寿草が見られたが、まだまだ蕾が多く来週の祭典には丁度良いくらいと思われる。福寿草と言えば雪の合間から黄色い花を持ち上げるイメージが強いが、先週の大雪はどこかへ行ってしまい、その目で見える暖かさの中で小さな花を開花、開花準備を行っていた。
さて、ここ沢底地区に多くの道祖神があるそうだが、これが日本では最古の道祖神とされるもの。
刻まれた年号は永正2年(1505年)だからおおよそ今から500年前、その扱いが現存する道祖神の年号が確認できるものという事であろうから意外に年数が経っていないがそれでも人間の寿命からすれば相当に長い。関ヶ原の合戦の100年前には存在していた事になる。このような小さな集落は日本の生活文化の特徴だろう、おそらく都の派手な名称を訪ねる事を否定しなくても日本各地生活に根付いた文化は存在し、その中でこういった遺物が残され人々の生き様がこれからも刻まれていく。
救われるのはこういったものの対象の多くが夫婦である事だ。

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