ネットの県内紅葉情報を頼りに野麦峠へ、例年の情報から少々早い気がするのだがそれでも信じて登ってみた。残念ながら時期尚早。まだまだ紅葉の始まり状況、それでも雲一つ無い晴天に恵まれ峠からの乗鞍岳は最高の表情を見せた。
前回は雨降り、お助け小屋から峠へは登らなかったが、今日は息を切らしながら登ってみた。入り口の「熊出没」が皆の気を失せさせるが、携帯する熊よけの鈴を頼りにほんの10分ほど。
これが本当の野麦峠、女工哀史…飛騨の幼い女工たちが命をかけて超えた峠だ。
政井みねは「飛騨が見える」と兄に言ったそうだが、峠からは生い茂る樹木の間から乗鞍岳が見える、飛騨のまちは見えない。峠で息が絶える前に本人に飛騨が見えた事も気持ちとしてわかるが、物理的には困難だろう。
登り口には政井みねの墓と書いてあるが、現実は 政井みねの碑となっている。おそらくここに墓があるとは思えないので、 碑 と言うのが正解だろう。不確かだが、その昔吉永小百合がこの話に感動し、野麦峠の映画化が検討された。当時の日活だと思う。ところが映画化は実現できず、吉永小百合自らが兄に断ってこの地に碑を建てたと呼んだことがある。…実話であろう。
我々は日常生活に追われて贅沢ばかりを追い求めるが、100年前の彼女たちの苦労が、殖産興業を発展させ今日の日本の基盤を造り上げたことに感謝を忘れてはいけない。
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