新緑が気になっていた奥蓼科「御射鹿池」へ、おなじみの東山魁夷「緑響く」の定番だ。期待していたとおり新緑は蛍光色の緑のように輝き、果たしてこれが自然の美のそこ時からと思い知らされる情景。多くのカメラマンが三脚を立てて日の出入りをチェックしていた。水面の風や写り込み、どれをとっても自然のなせる技でどれ一つとして同じ情景は演出できないだろう。この美のすごさはおそらく写真でも絵でも残す事は不可能で、見た者だけがどう表現してとどめるかにかかっているだろう。
こちらも定番の「おしどり隠しの滝」。てくてくと一人ザックを背負ってたどり着くと、幸運にも誰もいない。どう表現するのか?全く持って私の自由ではあるが、こちらも新緑の上流が自然のなせる技の色合いを出している。蓼科の雪解け水を受けてか水量も多く感じられその勢いは正にこれから夏を迎え一年のサイクルを始めたばかりの勢いに感じた。ひたすら岩にはいつくばってそこだけにはまってしまう時の瞬間は何とも満足感を与えてくれる。
こちらは「蓼科湖」。毎度奥蓼科へ上ると一本道を行き帰りするばかりだったが、今日は少々帰り道を変えて蓼科湖を回ってみた。おそらく生まれて初めて。比較的標高の低い中央分水界の稜線八ヶ岳は、既に残雪もなくその山形を緑で現す。南部の険しい様相からこちら北部は蓼科山に代表される優しい姿を見せる。その昔吹き飛んだ南部に寄り添った妹の蓼科山、神話は事実を物語る。
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